Microsoft SQL Server

Microsoft SQL Serverとは、マイクロソフトが開発・販売している関係データベースマネジメントシステム(RDBMS)である。

目次

  1. 概要
    1. エディション
    2. インストール
    3. インスタンス
    4. SQL Server Management Studio (SSMS)
    5. SQL Server Integration Services (SSIS)
    6. SQL Server Reporting Services (SSRS)
  2. SQL
    1. ALTER DATABASE
    2. ALTER FUNCTION
    3. ALTER INDEX
    4. ALTER VIEW
    5. BACKUP DATABASE
    6. CREATE VIEW
    7. DROP INDEX
    8. DROP SEQUENCE
    9. DROP USER
    10. DROP VIEW
    11. GO
    12. USE
    1. CASE
  3. 関数
    1. AVG
    2. CEILING
    3. COALESCE
    4. COUNT
    5. FLOOR
    6. LEN
    7. LTRIM
    8. MAX
    9. MIN
    10. REPLACE
    11. ROUND
    12. ROW_NUMBER
    13. RPAD
    14. RTRIM
    15. SPACE
    16. SUM
  4. API
    1. JDBC
    2. ODBC

エディション

Microsoft SQL Server 2014 Expressには、次に示す5つのエディションがある。

Microsoft SQL Server 2014 Expressのエディション
エディション 説明
Express SQL Server のデーターベースエンジンのみ
Express with Tools Expressエディションに管理ツール「SQL Server 2014 Management Studio Express (SSMSE)」が付属したもの
Express with Advanced Services Expressエディションにフルテキスト検索、SQL Server Reporting Services (SSRS)の機能及びSSMSEが付属したもの
LocalDB ユーザーインスタンス機能をサポートしたもの
Miscrosoft AccessのMDBファイルを扱うのと同じような感覚でデータベースを手軽に扱える。
Management Studio Express SSMSEのみ

Microsoft SQL Severのインストール方法

Windows 7に無料版であるMicrosoft SQL Server 2014 Expressをインストールする例を示す。

Microsoft SQL Server 2014 Expressをインストールする手順を次に示す。

  1. MicrosoftダウンロードセンターのMicrosoft SQL Serverページで「ダウンロード」ボタンをクリックする。
  2. 「ダウンロードするプログラムを選んでください」の必要なファイル名にチェックを入れて、「次へ」ボタンをクリックする。
  3. ダウンロードが始まり、ダウンロードフォルダにファイルがダウンロードされる。
  4. ダウンロードしたSQLEXPR_x86_JPN.exeを実行する。
  5. ユーザアカウント制御のダイアログが表示されたら、「次のプログラムにこのコンピュータへの変更を許可しますか」で「はい」をクリックする。
  6. 「展開ファイルのディレクトリを選択」でファイルを展開するフォルダを指定する。
  7. 「SQL Serverインストールセンター」が表示されるので、「SQL Severの新規スタンドアロンインストールを実行するか、既存のインストールに機能を追加します」をクリックする。
    SQL Serverインストールセンター
    Figure 1. SQL Serverインストールセンター
  8. ライセンス条項が表示されるので、「ライセンス条項に同意します」にチェックを入れて、「次へ」ボタンをクリックする。
  9. 「機能の選択」で必要な機能にチェックを入れて(デフォルトのままでよい)、「次へ」ボタンをクリックする。
  10. 「インスタンスの構成」でインスタンスの情報を入力して(デフォルトのままでよい)、「次へ」ボタンをクリックする。
    インスタンスの構成
    Figure 2. インスタンスの構成
  11. 「サーバーの構成」でサービスアカウントの情報を入力して(デフォルトのままでよい)、「次へ」ボタンをクリックする。
    サーバーの構成
    Figure 3. サーバーの構成
  12. 「データベースエンジンの構成」でサーバーの構成などの情報を入力して(デフォルトのままでよい)、「次へ」ボタンをクリックする。
  13. インストールが実行され、完了画面が表示されるので、「閉じる」ボタンをクリックする。
    完了
    Figure 4. 完了
  14. SQL Server Management Studio (SSMS)を起動して、データベースに接続できることを確認する。

インスタンス

1台のサーバ上に複数のSQL Serverインスタンスをインストールできる。サーバはSQL Serverの複数のインスタンスを同時に実行でき、それぞれ他のインスタンスとは互いに影響せず無関係に動作する。

インスタンスには「既定のインスタンス」と「名前付きインスタンス」の2種類があり、既定のインスタンスにできるのは、1台のサーバにつきひとつだけである。その他のインスタンスは、すべて名前付きインスタンスにする必要がある。

インスタンスの設定
設定項目 説明
インスタンス名 インスタンスの名前。既定のインスタンスはインスタンス名が決まっている。名前付きインスタンスは任意の名前を指定できる。
インスタンスID インスタンスの識別子。デフォルトではインスタンス名がインスタンスIDとして使用されるが、任意のIDを指定することもできる。

SQL Server Management Studio (SSMS)

SQL Server Management Studio (SSMS)とは、SQL Serverの管理ツールである。SQL Server Management Studioの起動方法を次に示す。

  1. [スタート]メニューをクリックする。
  2. [すべてのプログラム]をクリックする。
  3. [Microsoft SQL Server 2012] - [SQL Server Management Studio]をクリックする。
  4. サーバへの接続ダイアログが表示されるので、必要な情報を入力する。
    項目 説明
    サーバーの種類 データベースエンジン
    サーバー名 MYPC\SQLEXPRESS
    認証 Windows認証
  5. 「接続」ボタンをクリックする。
  6. SQL Server Management Studioが起動して、左側にデータベースの構成ツリーが表示される。

SQL Server Management StudioでSQLを実行する

SQL Server Management StudioでSQLを実行するには、次の手順で行う。

  1. ツールバーの「新しいクエリ」をクリックする。
  2. クエリウィンドウが開くので、SQL文を入力する。
  3. ツールバーの「実行」をクリックする。
  4. SQL文が実行される。

SQL Server Integration Services (SSIS)

SQL Server Integration Services (SSIS)とは、ETLツールの一種であり、データベースやファイルなどから必要なデータを抽出及び変換して、他のデータベースやファイルに出力できる。

パッケージ

SSISにおける「パッケージ」とは、実行する一連のフローを表す。

SSISパッケージを作成すると、拡張子が .dtsx のファイルが生成される。.dtsxファイルはUTF-8形式のXMLファイルである。

プロジェクト

SSISにおける「プロジェクト」とは、複数のパッケージの集合体である。プロジェクトはSSISデザイナ上で一元的に管理できる。

データベースの接続先やファイルの出力先などが開発環境と本番環境で異なる場合、環境に依存するプロパティだけを.dtsxファイルとは別にXML構成ファイル(拡張子は.dtsConfig)に出力できる。

SQL Server Reporting Services (SSRS)

SQL Server Reporting Services (SSRS)とは、SQL Serverやその他のデータソースを元に表、グラフ、任意形式のレポートを作成する機能である。SQL Server Reporting ServicesはWebアプリケーションサーバであり、レポートを動的なWebページとして作成する。

rsreportserver.config

Reporting Servicesのrsreportserver.configファイルには、レポートマネージャ、レポートサーバWebサービス及びバックグラウンド処理で使用する設定が格納されている。

C:\Program Files\Microsoft SQL Server\MSR11. MSSQLSERVER \Reporting Services\ReportServer\rsreportserver.config

SQL文の一覧

SQL 説明
ALTER DATABASE データベースオプションを設定する。
BACKUP DATABASE データベースをバックアップする。
GO SQLステートメントのバッチを終了する。
USE データベースコンテキストを指定したデータベースに変更する。

ALTER DATABASE

ALTER DATABASEは、データベースオプションを設定するSQL文である。

ALTER DATABASE ReportServer$SALES01 SET RECOVERY FULL

BACKUP DATABASE

BACKUP DATABASEは、データベースをバックアップするSQL文である。

BACKUP DATABASE ReportServer$SALES01
TO_DISK='C:\tmp\sqldata\ReportServerData.bak'
WITH COPY_ONLY,STATS,INIT

GO

GOは、SQLステートメントのバッチを終了するSQL文である。

USE

USEは、データベースコンテキストを指定したデータベースに変更するSQL文である。

USE database
database
データベース名

組込み関数

SQL Serverの組込み関数の一覧を示す。

SQL Serverの組込み関数一覧
分類 関数 説明
文字列関数 LTRIM 先頭の空白をすべて取り除いた文字列を返す。
RTRIM 末尾の空白をすべて取り除いた文字列を返す。
SPACE 指定した数だけ空白文字を並べた文字列を返す。