Oracle Databaseはオラクル社が開発・販売しているリレーショナルデータベース管理システムである。
オラクルのプロセスからシステム・ログ・メッセージとエラー情報が出力されるファイルがALERTログである。
初期化パラメータ background_dump_dest に設定された値が格納場所となる。SQL*Plus から show parameter コマンドを実行することで、初期化パラメータを確認することができる。
$ sqlplus /nolog
SQL> connect / as sysdba
接続されました。
SQL> show parameter background_dump_dest
NAME TYPE VALUE
-------------------- ------ ------------------------------
background_dump_dest string /oracle/product/10.2.0/Db_1/ad
min/orcl/bdump
SQL>
初期化パラメータ background_dump_dest が設定されていない場合は、$ORACLE_HOME/rdbms/log が格納場所となる。
ALERTログのファイル名はOSによって異なる。
OS | ログファイル名 |
---|---|
Unix/Linux | alert_SID.log |
Windows | SIDalert.log |
ここで、SID はシステム識別子を表す。たとえば、システム識別子がorclの場合、UNIXでのALERTログのファイル名は alert_orcl.log となる。
バックグラウンド・プロセスからエラー情報が出力されるファイルがバックグラウンド・トレースである。
初期化パラメータ background_dump_dest に設定された値が格納場所となる。
バックグラウンド・トレースのファイル名はOSによって異なる。
OS | ログファイル名 |
---|---|
Unix/Linux | SID_プロセス名_PID.trc |
Windows | SIDプロセス名.trc |
サーバー・プロセスからエラー情報とSQL文の統計情報が出力されるファイルがユーザー・トレースである。
初期化パラメータ user_dump_dest に設定された値が格納場所となる。SQL*Plus から show parameter コマンドを実行することで、初期化パラメータを確認することができる。
$ sqlplus /nolog
SQL> connect / as sysdba
接続されました。
SQL> show parameter user_dump_dest
NAME TYPE VALUE
-------------------- ------ ------------------------------
user_dump_dest string /oracle/product/10.2.0/Db_1/ad
min/orcl/udump
SQL>
ユーザー・トレースのファイル名はOSによって異なる。
OS | ログファイル名 |
---|---|
Unix/Linux | ORAPID.trc |
Windows | SID_ora_PID.trc |
ALERTログやバックグラウンド・トレースは常に出力されるが、ユーザー・トレースは出力の有無を制御することができる。
V$DATABASEはデータベースに関する情報を示す動的パフォーマンス・ビューである。
列 | 説明 |
---|---|
DBID | データベースの識別子 |
NAME | データベース名 |
CREATED | データベースの作成日 |
RESETLOGS_CHANGE# | オープン・リセットログでのシステム変更番号 |
RESETLOGS_TIME | オープン・リセットログのタイムスタンプ |
PRIOR_RESETLOGS_CHANGE# | 以前のリセットログでのSCN |
PRIOR_RESETLOGS_TIME | 以前のリセットログのタイムスタンプ |
THREAD# | インスタンスでオープンされたREDOスレッド |
LOG_MODE | アーカイブ・ログのモード |
CHECKPOINT_CHANGE# | 前回にチェックポイントされたSCN |
ARCHIVE_CHANGE# | データベースでアーカイブが強制されるSCN |
CONTROLFILE_TYPE | 制御ファイルのタイプ |
CONTROLFILE_CREATED | 制御ファイル順序番号 |
CONTROLFILE_CHANGE# | バックアップ制御ファイル内の最後のSCN |
CONTROLFILE_TIME | バックアップ制御ファイル内の最後のタイムスタンプ |
OPEN_RESETLOGS | 次のデータベースのオープン時にRESETLOGSオプションが許可されるか |
VERSION_TIME | バージョン・タイム |
OPEN_MODE | オープン・モード情報 |
PROTECTION_MODE | データベースに対して現在有効な保護モード |
PROTECTION_LEVEL | データベースに対して現在有効な集計保護モード |
SQL> SELECT LOG_MODE V$DATABASE;
LOG_MODE
------------
NOARCHIVELOG
V$INSTANCEは現行インスタンスの状態を示す動的パフォーマンス・ビューである。
列 | 説明 |
---|---|
INSTANCE_NUMBER | インスタンス番号 |
INSTANCE_NAME | インスタンス名 |
HOST_NAME | ホスト名 |
VERSION | データベースのバージョン |
STARTUP_TIME | インスタンスの起動時刻 |
STATUS | インスタンスの状態 |
PARALLEL | インスタンスがクラスタ・データベース・モードでマウントされているかどうか |
THREAD# | インスタンスでオープンされたREDOスレッド |
ARCHIVER | 自動アーカイブの状態 |
LOG_SWITCH_WAIT | ログ・スイッチのが待機中のイベント |
LOGINS | ログインできるユーザ |
SHUTDOWN_PENDING | 停止が保留中かどうか |
DATABASE_STATUS | データベースの状態 |
INSTANCE_ROLE | インスタンスの役割 |
ACTIVE_STATE | インスタンスの静止状態 |
BLOCKED | すべてのサービスがブロックされているかどうか |
CON_ID | コンテナのID |
INSTANCE_MODE | インスタンスのモード |
EDITION | データベースのエディション |
FAMILY | 内部使用 |
SQL> SELECT INSTANCE_NAME, STATUS FROM V$INSTANCE;
INSTANCE_NAME STATUS
------------- ------
ORCL OPEN