コマンドプロンプト

コマンドプロンプトとは、WindowsをCUIで対話的に操作できるアプリケーションです。この記事では、コマンドプロンプトから実行できるコマンドをご紹介します。

目次

  1. 組込みコマンド
    1. ASSOC
    2. ATTRIB
    3. BREAK
    4. CALL
    5. CD
    6. CHDIR
    7. COLOR
    8. COMP
    9. COMPACT
    10. CONVERT
    11. COPY
    12. DATE
    13. DEL
    14. DIR
    15. ECHO
    16. ENDLOCAL
    17. ERASE
    18. EXIT
    19. FIND
    20. FOR
    21. FTYPE
    22. GOTO
    23. MKLINK
    24. SET
  2. コマンド
    1. ARP.exe
    2. at.exe
    3. bcdboot.exe
    4. bcdedit.exe
    5. bootcfg.exe
    6. bootrec.exe
    7. CACLS
    8. CHCP
    9. CHDIR
    10. CHKDSK
    11. CHKNTFS
    12. CLS
    13. cmd.exe
    14. cscript.exe
    15. defrag.exe
    16. diskcomp.com
    17. diskcopy.com
    18. diskpart.exe
    19. ipconfig.exe
    20. net.exe
    21. netsh.exe
    22. NETSTAT.EXE
    23. query.exe
    24. route.exe
    25. reg.exe
    26. regsvr32.exe
    27. subst.exe
    28. telnet.exe
    29. wscript.exe
    30. wslconfig.exe
    31. wusa.exe
    32. YourPhone.exe
  3. リダイレクト
    1. >
    2. 1>
    3. 2>
    4. >>
    5. 1>>
    6. 2>>
  4. バッチファイル

コマンドプロンプトの組み込みコマンド

コマンドプロンプトの組み込みコマンドは、コマンドプロンプト内で実行するか、コマンドプロンプトの引数に指定して実行する。

C:\> DIR
C:\> cmd.exe /C DIR

組み込みコマンドはコマンドプロンプト(cmd.exe)に組み込まれたコマンドであるため、PowerShell からは利用できない。

ASSOC

ファイル拡張子とファイルタイプの関連付けを表示・変更する。

ASSOC [.ext[=[filetype]]]

すべてのファイル拡張子の関連付けを表示する。

ASSOC

指定したファイル拡張子の関連付けを表示する。

ASSOC .ext

ファイル拡張子の関連付けを変更する。

ASSOC .ext = filetype

ファイル拡張子の関連付けを削除する。

ASSOC .ext = 

ATTRIB

ファイルの属性を表示又は変更する。

BREAK

拡張 CTRL+Cチェックを設定又は解除する。

CALL

バッチプログラム中から、別のバッチ プログラムを呼び出す。

CD

現在のディレクトリを表示又は変更する。

CHDIR

現在のディレクトリを表示又は変更する。

COLOR

コンソールの文字と背景の既定の色を設定する。

COMP

2個のファイル又はファイルの集合の内容を比較する。

COMPACT

NTFSパーティション上のファイルの圧縮状態を表示又は変更する。

CONVERT

FATボリュームをNTFSに変換する。現在のドライブは変換できない。

COPY

1個以上のファイルを別の場所にコピーする。

DATE

日付を表示又は変更する。

DIR

ディレクトリ中のファイルやサブディレクトリの一覧を表示する。

ECHO

メッセージの表示、コマンド エコーのオン、オフの指定をする。

ENDLOCAL

バッチファイルで、環境変数のローカル化を終了する。

ERASE

1個以上のファイルを削除する。

EXIT

EXITは、コマンド・プロンプトを終了するコマンドである。

EXIT [/B] [code]
/B
コマンド・プロンプトではなくバッチ・プログラムを終了する
code
終了コード

FIND

ファイルの中からテキスト文字列を検索する。

FTYPE

ファイルタイプと実行コマンドの関連付けを表示・変更する。

FTYPE [filetype[=[command]]]

すべてのファイルタイプと実行コマンドの関連付けを表示する。

FTYPE

指定したファイルタイプと実行コマンドの関連付けを表示する。

FTYPE filetype

ファイルタイプに実行コマンドを関連付ける。コマンドに引数を渡す場合、 %1, %2 (1番目に引数、2番目の引数)や %* (すべての引数)を指定する。

filetype = command

ファイルタイプの関連付けを削除する。

FTYPE filetype =

拡張子が .lua のファイルをコマンド lua.exe で実行するよう関連付けする例を示す。

ASSOC .LUA=LUASCRIPT
FTYPE LUASCRIPT="C:Program Files\Lua\5.1\lua.exe" %1 %*

GOTO

バッチプログラム中で、ラベルで定義されている行へWindowsコマンドインタプリタの実行を移す。

HELP

Windowsコマンドのヘルプ情報を表示する。

IF

バッチファイル中で、条件処理を実行する。

LABEL

ディスクのボリュームラベルを作成、変更、又は削除する。

MD

ディレクトリを作成する。

MKDIR

ディレクトリを作成する。

MKLINKはシンボリックリンクを作成するWindowsコマンドである。

シンボリックリンクを作成する。

MKLINK link target
link

作成するシンボリックリンクの名前を指定する。

target

リンクが参照するパス(相対パスまたは絶対パス)を指定する。

ディレクトリのシンボリックリンクを作成する。

MKLINK /D link target

(シンボリックリンクではなく)ハードリンクを作成する。

MKLINK /H link target

ディレクトリジャンクションを作成する。

MKLINK /J link target

MODE

システムデバイスを設定する。

MORE

出力を一度に1画面ずつ表示する。

MOVE

1個以上のファイルをディレクトリから別のディレクトリに移動する。

PATH

実行可能ファイルの検索パスを表示又は設定する。

PAUSE

バッチファイルの処理を一時停止し、メッセージを表示する。

POPD

現在のディレクトリをPUSHDで保存したディレクトリに戻す。

PRINT

テキストファイルを印刷する。

PROMPT

Windowsコマンドプロンプトを変更する。

PUSHD

現在のディレクトリを保存して、変更する。

RD

ディレクトリを削除する。

RECOVER

不良又は欠陥ディスクから読み出し可能な情報を復元する。

REM

バッチファイルやCONFIG.SYSの中で、コメント(注釈)を記録する。

REN

ファイルの名前を変更する。

RENAME

ファイルの名前を変更する。

REPLACE

ファイルを置き換える。

RMDIR

ディレクトリを削除する。

SETLOCAL

バッチファイルで、環境変数のローカル化を開始する。

SHIFT

バッチファイルで、置き換え可能パラメーターの位置をシフトする。

SHUTDOWN

ローカル又はリモートのコンピュータのシャットダウンを許可する。

SORT

入力を並べ替える。

START

別のウィンドウを起動して、指定したプログラム又はコマンドを実行する。

TIME

システム時刻を表示又は変更する。

TITLE

コマンド プロンプト ウィンドウのタイトルを設定する。

TREE

ドライブ又はパスのディレクトリ構造を図式表示する。

TYPE

テキストファイルの内容を表示する。

VER

Windowsのバージョンを表示する。

VERIFY

ファイルがディスクへ正しく書き込まれたかを照合するかどうかWindowsへ指定する。

VOL

ディスクのボリュームラベルとシリアル番号を表示する。

標準入出力のリダイレクト

標準入力のリダイレクト

入力のリダイレクトは、次の構文で行う。

command	descriptor < filepath

command には、実行するコマンドと引数を指定する。

descriptor にはファイル記述子を指定する。通常、標準入力のファイル記述子は0である。

filepath には、入力元ファイルのパス名を指定する。

more コマンドの標準入力をキーボードからファイルに切り替える例を次に示す。

more 0< C:\work\myfile.txt

標準入力をリダイレクトする場合は、ファイル記述子を省略することができる。

ファイル記述子を省略して、more コマンドの標準入力をキーボードからファイルに切り替える例を次に示す。

more < C:\work\myfile.txt

標準出力と標準エラー出力のリダイレクト

出力のリダイレクトは、次の構文で行う。

command	[parameter-list] [descriptor]> {filepath| NUL}

command には、実行するコマンドと引数を指定する。

descriptor にはファイル記述子を指定する。通常、標準出力のファイル記述子は1、標準エラー出力のファイル記述子は2である。

filepath には、出力先ファイルのパス名を指定する。ファイルが存在しなければ、新たに作成される。

type コマンドの出力先(標準出力)をディスプレイからファイルに切り替える例を次に示す。

type C:\work\myfile.txt 1> C:\work\newfile.txt

type コマンドのエラー出力先(標準エラー出力)をディスプレイからファイルに切り替える例を次に示す。

type C:\work\myfile.txt 2> C:\work\error.txt

標準出力をリダイレクトする場合は、ファイル記述子を省略することができる。

ファイル記述子を省略して、type コマンドの出力先(標準出力)をディスプレイからファイルに切り替える例を次に示す。

type C:\work\myfile.txt > C:\work\newfile.txt

標準エラーをリダイレクトする場合は、ファイル記述子を省略することはできない。

出力をリダイレクトするとき、出力先のファイルが既に存在する場合は、いったん既存のファイルが削除されてから新たにファイルが作成される。つまり、既存ファイルの内容は失われる。

既存ファイルの内容を失わずに追加書き出しを行なう場合、出力のリダイレクトは、次の構文で行う。

command descriptor>> filepath

type コマンドの出力先(標準出力)をディスプレイからファイルに切り替えて、追加書き出しする例を次に示す。

type C:\work\myfile.txt 1>> C:\work\newfile.txt

type コマンドのエラー出力先(標準エラー出力)をディスプレイからファイルに切り替えて、追加書き出しする例を次に示す。

type C:\work\myfile.txt 2>> C:\work\error.txt

追加書き出しする際も、標準出力をリダイレクトする場合は、ファイル記述子を省略することができる。

type C:\work\myfile.txt >> C:\work\newfile.txt

NULLデバイスに出力する(どこにも出力しない)場合は、NUL にリダイレクトする。識別子 NUL は大文字でも小文字でもよい。

C:\> ECHO hello > NUL