Apache Mavenとは、ソフトウェア開発環境を管理・統合するプロジェクト管理ツールである。Mavenを使うことで、開発環境の構築にかかる手間を短縮することができる。
前提条件として、Maven 3.2を実行するにはJDK 1.6以上がインストールされ、環境変数JAVA_HOME
が設定されている必要がある。
bin
フォルダのパスを環境変数PATH
に追加する。mvn [option ...] [goal] [phase]
Option | Description |
---|---|
-P arg | アクティベートするプロファイルのリストをカンマ区切りで指定する。 |
-h | ヘルプ情報を表示する。 |
-v | バージョン情報を表示する。 |
Mavenでは、全てのソースコードや設定ファイルをプロジェクトと呼ばれるディレクトリ/フォルダで管理する。従って、Mavenで開発環境を構築するには、まずプロジェクトを作成する必要がある。プロジェクトを作成するには、コマンドライン/コマンドプロンプトから mvn archetype:generate というコマンドを実行する。
プロジェクトが生成されたディレクトリ/フォルダには、pom.xmlというファイルが存在する。pom.xmlは、プロジェクトに関する情報をXML形式で記述したファイルである。
Unix: ~/.m2/setting.xml
Windows: %HOMEPATH%\.m2\settings.xml
EclipseからMavenを利用するためには、ローカルリポジトリの場所を表す変数であるM2_REPOを設定する。M2_REPOの設定はmvnコマンドで行える。
mvn -Declipse.workspace=path eclipse:add-maven-repo
ローカルリポジトリのパス
WindowsのコマンドプロンプトからM2_REPOを設定する例を示す。
C:\> mvn -Declipse.workspace="C:\Users\marina\.m2\repository eclipse:add-maven-repo
JARファイルをローカルリポジトリにインストールするには、次のコマンドを実行する。
mvn install
作成したJARファイルはローカルリポジトリにインストールすることで、ローカルにある他のプロジェクトから参照することができるようになる。
プロジェクトをクリーン(作成したファイルを削除)するには、次のコマンドを実行する。
mvn clean
このコマンドを実行すると、target
ディレクトリが削除される。
Eclipseプロジェクトファイルを削除するには、次のコマンドを実行する。
mvn eclipse:clean
Eclipseでインポート可能なプロジェクトファイルを生成するには、次のコマンドを実行する。
mvn eclipse:eclipse
JAR、WAR又はEARなどのパッケージをMavenで作成するには、次のコマンドを実行する。
mvn package
コマンドを実行すると、targetディレクトにパッケージが作成される。作成されるパッケージのファイル名は${artifact}-${version}.${packaging}である。pom.xmlでfinalNameを設定した場合、ファイル名は${finalName}.${packaging}となる。