Linux の /etc ディレクトリには、様々な設定ファイルが格納されています。
adduser 及び addgroup コマンドのデフォルト設定ファイル
/etc/group は、グループのアカウント情報が格納されているファイルである。ユーザ・アカウントやグループを追加したり、削除するには、このファイルを直接編集するのではなく、adduser、addgroup コマンドを使用する。
$ cat /etc/group
root:x:0:
daemon:x:1:
bin:x:2:
sys:x:3:
adm:x:4:syslog,tsuka
tty:x:5:
disk:x:6:
lp:x:7:
mail:x:8:
news:x:9:
uucp:x:10:
man:x:12:
セキュアなグループアカウント情報
/etc/hostname はホスト名を設定するファイルである。
$ cat /etc/hostname
sakura
/etc/hosts は各ホスト名のIPアドレスを設定するファイルである。
$ cat /etc/hosts
127.0.0.1 localhost
127.0.1.1 sakura
# The following lines are desirable for IPv6 capable hosts
::1 ip6-localhost ip6-loopback
fe00::0 ip6-localnet
ff00::0 ip6-mcastprefix
ff02::1 ip6-allnodes
ff02::2 ip6-allrouters
/etc/issue はLinuxディストリビューションに関する情報が格納されているファイルである。
$ cat /etc/issue
Linux Mint 21.2 Victoria \n \l
$ cat /etc/lsb-release
DISTRIB_ID=LinuxMint
DISTRIB_RELEASE=21.2
DISTRIB_CODENAME=victoria
DISTRIB_DESCRIPTION="Linux Mint 21.2 Victoria"
項目 | 説明 |
---|---|
DISTRIB_ID | Linuxディストリビューションの識別子 |
DISTRIB_RELEASE | Linuxディストリビューションのリリース番号(バージョン) |
DISTRIB_CODENAME | Linuxディストリビューションのコードネーム |
DISTRIB_DESCRIPTION | Linuxディストリビューションの説明 |
/etc/os-release はLinuxディストリビューションに関する詳細な情報が格納されているファイルである。
$ cat /etc/os-release
NAME="Linux Mint"
VERSION="20 (Ulyana)"
ID=linuxmint
ID_LIKE=ubuntu
PRETTY_NAME="Linux Mint 20"
VERSION_ID="20"
HOME_URL="https://www.linuxmint.com/"
SUPPORT_URL="https://forums.linuxmint.com/"
BUG_REPORT_URL="http://linuxmint-troubleshooting-guide.readthedocs.io/en/latest/"
PRIVACY_POLICY_URL="https://www.linuxmint.com/"
VERSION_CODENAME=ulyana
UBUNTU_CODENAME=focal
/etc/profile とは、どのログインユーザでも共通の処理を記述したスクリプトシェルである。ログインシェルがshまたはbashの場合、ユーザがログインしたとき自動的に実行される。
システムログとは、システムの動作状態の記録である。ログの多くは /var/log
ディレクトリに保存される。システムログにはfacilityとpriorityの2つの分類がある。
facility | 説明 |
---|---|
auth、security | セキュリティ、認証 |
authpriv | セキュリティ、認証(プライベート) |
cron | cron |
daemon | デーモン |
kern | カーネル |
lpr | プリンタ |
メール | |
news | NetNews |
syslog | syslog自身のメッセージ |
user | ユーザアプリケーション |
uucp | UUCP |
local0 | 独自に利用できるfacility |
local1 | |
local2 | |
local3 | |
local4 | |
local5 | |
local6 | |
local7 |
priority | 説明 |
---|---|
debug | デバッグ |
info | 情報 |
notice | 重要 |
warning | 警告 |
err、error | エラー |
crit | 重大なエラー |
alert | すぐに対処が必要 |
emerg、panic | システムが不安定な状態 |
Linux カーネル・パラメータを変更するには、/etc/sysctl.conf ファイルを編集する。
Parameter | Desctiption |
---|---|
kernel.sem | セマフォに関するパラメータ |
kernel.shmmax | 共有メモリセグメントの最大サイズ |
net.ipv4.tcp_rmem | TCPソケット受信バッファのサイズ |
net.ipv4.tcp_wmem | TCPソケット送信バッファのサイズ |
net.ipv4.tcp_windows_scaling | TCPウィンドウスケーリングの有効/無効 |
net.core.rmem_default | TCPソケット受信バッファのデフォルトサイズ |
net.core.wmem_default | TCPソケット送信バッファのデフォルトサイズ |
net.core.rmem_max | TCPソケット受信バッファの最大サイズ |
net.core.wmem_max | TCPソケット送信バッファの最大サイズ |
/etc/sysctl.conf ファイルを編集した後、再起動するか、次のコマンドを実行する。
# /sbin/sysctl -p
セマフォに関する4つのパラメータを以下の形式で指定する。
kernel.sem = SEMMSL SEMMNS SEMOPS SEMMNI
Parameter | Description |
---|---|
SEMMSL | セマフォ集合ごとのセマフォ数の最大値 |
SEMMNS | システム全体でのすべてのセマフォ集合におけるセマフォ数の制限 |
SEMOPS | semop(2)コールに指定されるオペレーション数の最大値 |
SEMMNI | システム全体でのセマフォ識別子の最大値 |
TCPソケット受信バッファのサイズを以下の形式で指定する。
net.ipv4.tcp_rmem = min default max
TCPソケット受信バッファの最小サイズを指定する。
TCPソケット受信バッファのデフォルトサイズを指定する。net.core.rmem_defaultが設定されている場合でも、こちらの方が優先される。
TCPソケット受信バッファの最大サイズを指定する。net.core.rmem_maxが設定されている場合、net.core.rmem_maxの方が優先される。
TCPソケット送信バッファのサイズを以下の形式で指定する。
net.ipv4.tcp_wmem = min default max
TCPソケット送信バッファの最小サイズを指定する。
TCPソケット送信バッファのデフォルトサイズを指定する。net.core.wmem_defaultが設定されている場合でも、こちらの方が優先される。
TCPソケット送信バッファの最大サイズを指定する。net.core.wmem_maxが設定されている場合、net.core.wmem_maxの方が優先される。