Coreはビルトイン(組込み)と見なされる全ての識別子を含む標準モジュールである。つまり、ライブラリではなく、Julia言語の一部である。これらの定義無しには何もできないため、全てのモジュールは暗黙的に「using Core
」を含む。
Array(配列)は、Julia言語のコレクションのひとつである。
項目 | 説明 |
---|---|
順序性 | あり |
要素の名前 | なし |
値の重複 | 可 |
julia> x = [1, 2.0, "foo"]
3-element Array{Any,1}:
1
2.0
"foo"
julia> typeof(x)
Array{Any,1}
julia> x[1]
1
julia> for i in x
println(i)
end
1
2.0
foo
Juliaにおける Core.Bool は、true (1) または false (0) を表すブール型である。
Juliaにおける Core.Float16 は、IEEE 754で規定されている半精度の浮動小数点数を表すデータ型である。
部 | ビット数 |
---|---|
符号部 | 1 bit |
指数部 | 5 bit |
仮数部 | 10 bit |
Juliaにおける Core.Float32 は、IEEE 754で規定されている単精度の浮動小数点数を表すデータ型である。
部 | ビット数 |
---|---|
符号部 | 1 bit |
指数部 | 8 bit |
仮数部 | 23 bit |
型変換関数を使ってデータ型を変換することができる。
julia> Float32(pi)
3.1415927f0
julia> Float64(pi)
3.141592653589793
julia> BigFloat(pi)
3.141592653589793238462643383279502884197169399375105820974944592307816406286198
Juliaにおける Core.Float64 は、IEEE 754で規定されている倍精度の浮動小数点数を表すデータ型である。
部 | ビット数 |
---|---|
符号部 | 1 bit |
指数部 | 11 bit |
仮数部 | 52 bit |
データ型を指定して計算する。
julia> (pi * 2)::Float64
6.283185307179586
Juliaにおける Core.Int8 は、8ビットの符号あり整数型である。最小値 -1×27 から最大値 27-1 までの整数を表すことができる。
ローカル変数のデータ型として Int8 を指定する例を次に示す。
local x::Int8
Juliaにおける Core.Int16 は、16ビットの符号あり整数型である。最小値 -1×215 から最大値 215-1 までの整数を表すことができる。
引数のデータ型として Int16 を指定する例を次に示す。
function f(x::Int16)
x / 2
end
Juliaにおける Core.Int32 は、32ビットの符号あり整数型である。最小値 -1×231 から最大値 231-1 までの整数を表すことができる。
関数の戻り値のデータ型として Int32 を指定する例を次に示す。
function f(x)::Int32
x * 2
end
Juliaにおける Core.Int64 は、64ビットの符号あり整数型である。最小値 -1×263 から最大値 263-1 までの整数を表すことができる。
Juliaにおける Core.Int128 は、128ビットの符号あり整数型である。最小値 -1×2127 から最大値 2127-1 までの整数を表すことができる。
Juliaにおける Core.UInt8 は、8ビットの符号なし整数型である。最小値 0 から最大値 28-1 までの整数を表すことができる。
Juliaにおける Core.UInt16 は、16ビットの符号なし整数型である。最小値 0 から最大値 216-1 までの整数を表すことができる。
Juliaにおける Core.UInt32 は、32ビットの符号なし整数型である。最小値 0 から最大値 232-1 までの整数を表すことができる。
Juliaにおける Core.UInt64 は、64ビットの符号なし整数型である。最小値 0 から最大値 264-1 までの整数を表すことができる。
Juliaにおける Core.UInt128 は、64ビットの符号なし整数型である。最小値 0 から最大値 2128-1 までの整数を表すことができる。
Tuple(タプル)は、Julia言語のコレクションのひとつである。
項目 | 説明 |
---|---|
順序性 | あり |
要素の名前 | なし |
値の重複 | 可 |
julia> x = (1, 2.0, "foo")
(1, 2.0, "foo")
julia> typeof(x)
Tuple{Int64,Float64,String}
julia> x[1]
1
julia> for i in x
println(i)
end
1
2.0
foo
NamedTuple(名前付きタプル)は、Julia言語のコレクションのひとつである。
項目 | 説明 |
---|---|
順序性 | あり |
要素の名前 | あり |
値の重複 | 可 |
julia> x = (a = 1, b = 2.0, c = "foo")
(a = 1, b = 2.0, c = "foo")
julia> typeof(x)
NamedTuple{(:a, :b, :c),Tuple{Int64,Float64,String}}
julia> x[1]
1
julia> x.b
2.0
julia> x[:c]
"foo"
julia> for i in x
println(i)
end
1
2.0
foo
Juliaのデータ型はtypeof関数で確認できる。
julia> typeof(1)
Int64
julia> typeof(1.0)
Float64
julia> typeof(true)
Bool
julia> typeof('A')
Char
julia>; typeof('あ')
Char
julia> typeof("ABC")
String
julia> typeof(r"AB*")
Regex
julia>
Core.Float32() は数値のデータ型を Core.Float32
に変換するメソッドである。端数は絶対値が大きい方へ丸められる。
julia> Float32(1/3)
0.33333334f0
julia> Float32(-1/3)
-0.33333334f0
第2引数に RoundDown を指定することで、端数を小さい方へ切り下げることができる。
julia> Float32(1/3, RoundDown)
0.3333333f0
julia> Float32(-1/3, RoundDown)
-0.33333334f0
第2引数に RoundUp を指定することで、端数を大きい方へ切り上げることができる。
julia> Float32(1/3, RoundUp)
0.33333334f0
julia> Float32(-1/3, RoundUp)
-0.3333333f0
型変換関数を使ってデータ型を変換することができる。
julia> Float64(pi)
3.141592653589793
julia> Float64(pi * 2)
6.283185307179586
julia>
Institute of Electrical and Electronics Engineers (2022) 754-1985 - IEEE Standard for Binary Floating-Point Arithmetic
Institute of Electrical and Electronics Engineers (2022) 754-2019 - IEEE Standard for Floating-Point Arithmetic