JavaScriptにおける文字列はオブジェクトであり、さまざまなプロパティやメソッドを持ちます。ここでは、プロパティおよびメソッドの一覧と、それらの使い方をご紹介します。
String オブジェクトのコンストラクタを使って、文字列オブジェクトを生成できる。
const s = new String("文字列オブジェクト");
JavaScriptの文字列は、次に示すプロパティを持つ。
プロパティ | 説明 |
---|---|
コンストラクタ | コンストラクタ関数 |
length | 文字列の長さ |
prototype | プロパティとメソッドをオブジェクトに追加することを許す |
length プロパティは文字列の長さを表す。文字数であり、バイト数ではない。
let l = "あいうえお".length; // l = 5
JavaScriptの文字列は、次に示すメソッドを持つ。
メソッド | 説明 |
---|---|
charAt | 指定位置の文字を返す。 |
charCodeAt | 指定位置の文字のUnicodeを返す。 |
concat | 文字列を連結して返す。 |
fromCharCode | Unicodeを文字に変換して返す。 |
indexOf | 指定した文字列が最初に現れる位置を返す。 |
lastIndexOf | 指定した文字列が最後に現れる位置を返す。 |
localeCompare | 現在のロケールで2つの文字列を比較する。 |
match | 正規表現で指定したパターンに一致する文字列を検索する。 |
replace | 正規表現で指定したパターンに一致する文字列を置き換える。 |
search | 正規表現で指定したパターンに一致する文字列を検索する。 |
slice | 指定した開始位置と終了位置で文字列を切り出して返す。 |
split | 指定した文字列で区切った文字列を配列で返す。 |
substring | 指定した開始位置と終了位置で文字列を切り出して返す。 |
toLocaleLowerCase | ホストのロケールに従って文字列を小文字に変換して返す。 |
toLocaleUpperCase | ホストのロケールに従って文字列を大文字に変換して返す。 |
toLowerCase | 文字列を小文字に変換して返す。 |
toString | Stringオブジェクトの値を返す。 |
toUpperCase | 文字列を大文字に変換して返す。 |
trim | 先頭と末尾の空白を取り除いた文字列を返す。 |
valueOf | Stringオブジェクトのプリミティブ値を返す。 |
文字列を置き換える。
String.replace(substr, newStr)
String.replace(regexp, newStr)
置き換え後の文字列を返す。
Stringオブジェクトの文字列を置換するJavaScriptの例を示す。
<p id="ex1"></p>
<script>
const s = "foo bar baz";
document.getElementById("ex1").innerHTML = s.replace("ba", "BA")
</script>
文字列リテラルを置換するJavaScriptの例を示す。
<p id="ex2"></p>
<script>
document.getElementById("ex2").innerHTML = "foo bar baz".replace("ba", "BA")
</script>
正規表現にマッチする部分文字列を一度だけ置換するJavaScriptの例を示す。
<p id="ex3"></p>
<script>
document.getElementById("ex3").innerHTML = "foo Bar baz".replace(/[Bb]a/, "BA")
</script>
正規表現にマッチする部分文字列をすべて置換するJavaScriptの例を示す。
<p id="ex4"></p>
<script>
document.getElementById("ex4").innerHTML = "foo Bar baz".replace(/[Bb]a/g, "BA")
</script>
Ecma International 2023. 22 Text Processing. ECMAScript Language Specification